物件探し
お店のコンセプトが明確になったら、いよいよ物件を探しましょう。
気になる街を調査する
最も大切なのは「立地」です。まずは、興味がある場所は、とことん自分の足で歩いてみることです。時間帯を変えたり、曜日を変えたりして、街を知ることが大切です。どんな人たちが住んでいるのか、どんな会社やお店があるのか、交通機関との関係、そして集客が可能なのか、しっかりと調査します。
また、街の様子だけではなく、スーパーの価格チェックや、買い客の様子(何をどの程度買っているのか)などもチェックすると、経済状態を伺うヒントになります。特に、客層が絞られるコンセプトの場合には、入念な調査が必要です。自分が狙おうとする人がそこに居なければ意味はありません。
賃料はシビアに
集客が容易にできそうな場所は、当然のことながら賃料等も高くなります。家賃は、初期費用だけではなくランニングコストとして大きな負担になるものの一つですから、石橋を叩くくらいの慎重さが必要です。
調査によっては修正や再検討も必要
夢や理想が優先されてしまうとなかなか決定できませんので、ある程度の妥協や、場合によってはコンセプトの若干の修正なども検討する必要が出てきます。自分のコンセプトと、実際の街の雰囲気などをよく検討しましょう。
物件探しのポイントは、焦らないこと。「そう簡単に見つかるわけはない」というぐらいの気構えでいた方が無駄な負担にならずに済みます。一度決めてしまったら、これもそう簡単に移転することはできません。妥協するべきところと、どうしても譲れないところをよく考えながら、慎重に進めましょう。
物件探しの確認ポイント
実際に物件を確認するときのポイントもいくつかあります。
①飲食業が可能か
まず、「飲食業」が可能な物件かどうかです。理想的な物件だなと思っても、飲食業は不可という店舗もあるため注意が必要です。また、深夜営業禁止など、開業時間帯の制限がないかどうかもチェックが必要しましょう。
②物件の広さや設備
次に物件の広さですが、客席のことだけではなく厨房のことまで含めて十分な広さがあるかどうかを見極めましょう。電気やガスなどの設備容量は十分かどうかも確認が必要です。足りない時には、工事が可能か、そのときの費用はどうなるのかといったことも、明確にしておかなければなりません。
③内装・外装の制限
また、内装や外装に制限がある物件もあります。カフェの場合、屋外のテラス席なども考えている場合、それが可能かどうかも確認しましょう。
天上にダクトを通したり、床下に配管や配線を行う場合には、それを隠すために天井を低くしたり、床をあげたりすることもあります。そうしたときに、圧迫感を感じない高さがあるかどうか、実際に計測をしながら検討しましょう。
④ご近所トラブルが起こりにくい立地
近隣の人たちとのトラブルになりやすいのが、排気や騒音です。にんにくなどのスパイシーな臭いや油の臭いを嫌う人は少なくありません。さらにクーラーの室外機の音や、店内のBGMなど音の問題もあります。
訴訟になることもありますので、甘い判断をしないようにしましょう。
⑤引き渡しの条件交渉
最後に引き渡す時の条件交渉です。契約直後にオープンすることは難しいため、オープンまでの家賃は抑えたくなるでしょう。空家賃が発生しないように、大家さんとの交渉も考えましょう。

