イギリスの紅茶ブランドⅢ
- リッジウェイ Ridgways
- ベノア Benoist (イギリス紅茶が楽しめる日本のブランド)
- ウィリアムソンティー Williamson Tea
- パートリッジ Partridges
- テイラーズ オブ ハロゲイト TAYLORS of HARROGATE
- ミントンティーMINTON
- ロイヤルドルトンROYAL DOULTON
⑨ リッジウェイ Ridgways
1836年創業の、イギリスの老舗ブランドの一つです。
リッジウェイ の歴史
17世紀の半ばにイギリスに紅茶が伝わった当時は、紅茶は大変高価で品質も安定していませんでした。しかし、創業者のトーマス・リッジウェイは、公正な価格で最高の品質を目指して奮闘をはじめます。
数多くのブレンドを発表し、1886年にはヴィクトリア女王によって王室御用達の栄誉を与えられました。特に、HMB(Her Majesty’s Blend=女王陛下のためのブレンド)は有名で、ロングセラーとなっています。
Her Majesty’s Blend 女王陛下のためのブレンド
女王陛下のためのブレンドは、その名にふさわしい気品と格調の高さ、深い味わい、上品な香りが特徴です。茶葉の等級はTGFOP。ストレートティー、レモン、ミルクなど、どのような飲み方にもよく合い、その高い品質は、まさしく王にふさわしいものといえます。
一方で、気軽に味わえる「イングリッシュブレックファスト」は、アッサム、ケニア、スリランカなどの様々な茶園の茶葉を組み合わせたブレンドティーとして人気があります。
⑩ベノア Benoist
ベノアの歴史
19世紀半ばにフランスからロンドンに渡ったシェフ、ムッシュ・ベノアが、ピカデリーに高級食料品の会社を立ち上げたのがベノアのブランドのストーリーだとされています。
そのイギリス紅茶の文化が色濃く引き継がれた日本の紅茶メーカーとして有名で、ファンも多いブランドです。
特徴
ベノアはダージリンが最も有名です。中でも、マスカテルフレーバーが印象的な「ピュアダージリン」、豊かな香りが魅力的な「ダージリンアールグレイ」、スリランカのオレンジペコをベースとした「アップルティー」などには特に人気があります。
また、定番人気商品「イングリッシュ・ブレックファスト」は、インド産の茶葉を中心に使用しており、ミルクで煮出したいわゆるロイヤルミルクティーとして楽しむには最適です。また、スパイスを加えて、インド式の紅茶チャイとして楽しむことができます。
伝統の技を活かした職人によって作られるスコーンやケーキなども人気で、本場イギリスのアフタヌーンティーのようにクロテッドクリームと一緒に楽しむことができます。
⑪ウィリアムソンティー Williamson Tea
1869年に、リチャード・マゴーとジェームス・ウィリアムソンの共同会社として設立された、世界的に有名な紅茶専門メーカーです。
特徴
インドやケニアに茶園を持ち、茶の栽培、ブレンディング、テイスティング、販売まで一貫して行っていることが特徴です。アフリカ象がトレードマークの可愛らしいパッケージは、ギフトとしても人気があります。
⑫パートリッジ Partridges
1972年創業の高級食料品店です。1994年には王室御用達を賜り、現在に至ります。
特徴
「現代に伝統的な価値を」をスローガンにして、食料品、菓子、紅茶をはじめとして最高級品を世界中から取り揃えています。特に紅茶は人気商品の一つです。
⑬ テイラーズ オブ ハロゲイトTAYLORS of HARROGATE
1886年、チャールズ・テイラーがヨークシャーのハロゲイトに作った会社です。ヴィクトリア女王の時代から今日に至るまで、世界の一流ホテルで愛飲される高級品として有名です。
特徴
ブレンドの技術は一流で、その品質の高さには定評があります。特に、茶葉と水質の相性にこだわっているのが特徴で、地域ごとの水の特性にあわせて同一商品を複数作るなどの姿勢を貫いています。
デイリー・ティーの「ヨークシャーティー」は特に人気で、まろやかでコクがあり、飲みやすいと定評があります。
⑭ミントンティーMINTON
陶器メーカーであるミントンの紅茶の販売は、1996年から始まりました。ミントンティーは紅茶のブランドとしては新しいメーカーですが、今後の期待が集まるブランドの一つです。
特徴
現在は、ダージリンやアッサムなど、インドの茶葉を合わせたオリジナルブレンドや、オレンジバレー茶園(インド)で摘まれた茶葉を使ったダージリンティーなどが主力商品となっています。
ミントン ティー オリジナルブレンド
代表的な商品「ミントン ティー オリジナルブレンド」はインドの茶園で、ひとつひとつ丁寧に手摘みされたもので、等級はTGBOPの茶葉です。ゴールデンティップを多く含んだ、最高級の茶葉だけを使用している逸品です。深いコクと、優しい豊かな香りを感じられる紅茶となっています。
愛らしいパッケージも人気の秘密
ミントン特有の愛らしいデザインのパッケージも、人気を支える一つの要素となっています。缶や箱に描かれている模様は、イギリスのハドンホール城の壁に描かれている花柄をモチーフとしています。
⑮ロイヤルドルトンROYAL DOULTON
ロイヤルドルトンの歴史
ロイヤルドルトンはイギリス王・エドワード7世によって、1901年に王室御用達の栄に浴した陶磁器のトップブランドです。エドワード7世を魅了したボーンチャイナは、以後、イギリスの陶磁器業界を牽引していくこととなりました。紅茶の販売は1922年から始まります。
特徴
味、香り、雰囲気にこだわった茶葉は、ワンランク上の本格的なイギリス紅茶と評価されています。
茶葉の鮮度にこだわったダージリンやアールグレイが、特に高い評価を得ていますが、代表的な「オリジナルブレンド」にも人気があります。豊潤な香りのダージリンと味わい深いアッサムという、世界的に有名なこの二つのインド産の茶葉を、絶妙なバランスでブレンドしており、ロイヤルドルトンの陶磁器にふさわしい、上品な雰囲気のある逸品です。
この「オリジナルブレンド」はストレートティーのみならず、ミルクやレモンにも合う味わい深い紅茶でもあります。