Lesson7-2 紅茶ブランド・イギリスⅡ

イギリスの紅茶ブランドⅡ

  • ハロッズHarrods
  • ティーパレスTEA PALACE
  •  ピージーティップスPG Tips
  •  クリッパーCLIPPER

⑤ハロッズ Harrods

ハロッズの歴史

1849年に紅茶商のチャールズ・ヘンリー・ハロッドが、ロンドンに開いた小さな食料品店を開きました。これが、のちに世界中に知られることとなる百貨店「ハロッズ」の始まりです。

息子のチャールズ・ディグビーによって店は拡大し、現在に至ります。豊富な商品点数と品質の良さから世界中に知られる名店となりました。

紅茶の特徴

ハロッズのバイヤーは、オークションによる取引ではなく、年に1回収穫期に現地を訪れ、紅茶のできの善し悪しをその場で確認し買い付けを行う手法をとります。茶園にはハロッズ専用区画があり、茶園の一番よい場所をハロッズのために確保しています。こうした「ガーデンティー」と呼ばれる、ひとつの茶園で生産された茶葉のみを使った商品が豊富であることが、ハロッズの特徴の一つです。

摘採(茶摘み)もハロッズのチームによって行われるという徹底的なこだわりにより、世界的に有名な紅茶は作り出されています。

ハロッズの紅茶はフルーツティーなどにも人気があり、イギリスのブランドらしく、多くが基本的にはミルクティーにして飲むことを前提としています。

ハロッズの代表的な商品「ハロッズブレンド No.14」は、ダージリンなど4種類の茶葉をブレンドしたベストセラーです。

⑥ティーパレスTEA PALACE

ロンドンのコヴェントガーデンにある紅茶の専門店です。2005年創業とまだ日の浅いブランドですが、人気急上昇中の注目ブランドです。

世界中の高級な茶葉や、シングルエステート(単一茶園の紅茶)、ハウスティー等々幅広く扱っており、紅茶ファンの熱い視線を集めています。テーマカラーの紫色のシンプルなパッケージも、人気です。

紅茶の特徴

ティーパレスのコンセプトは「本物の紅茶」を再発見すること。農園指定の「ブラックティー」や、インド古来の健康法の考え方に沿って作られた「ティートニック」などの5つのカテゴリーでブレンドが行われています。人工的な香料や、香油、甘味料を一切使用しないという点も特徴の一つです。こうした個性あふれる紅茶が、人気の秘密です。

TEA PALACE

⑦ピージーティップス PG Tips

ピージーティップスの歴史

もともとはブルックボンド社の商品でした。しかし1968年のユニリーバ社との合併以降も、その技術と知識は継承され現在に至ります。

今やピージーティップスは、複合会社ユニリーバ社の主要商品の一つで、売り出されて80年余りになります。その間、同じ品質を保ち続けていることは、まさにブレンド芸術とも称されています。現在でもイギリスで広く愛されている紅茶ブランドです。

紅茶の特徴

ピラミッド型のティーバッグを初めて売り出したのも、このピージーティップスです。イギリスで人気があるだけあってミルクとの相性が抜群で、ミルクティーによく合う紅茶です。

⑧クリッパーCLIPPER

1984年、紅茶鑑定士マイク & ロレーヌ・ブレームが設立したブランドです。

紅茶の特徴

「倫理的に調達した優れたお茶」がコンセプトで、アフリカ、インド、スリランカから茶葉を仕入れています。

オーガニックにこだわり、最も厳しいといわれるイギリスのオーガニック認証機関SOIL ASSOCIATION ORGANICの認証を得ており、日本でも有機JASの認証を得ています。さらにコーヒーやチョコレートなど扱うすべての商品は、フェアトレードによって取引されたものであるということも、特筆すべきブランドポリシーといえるでしょう。

人気の可愛らしいパッケージも人気の影には、真のこだわりがあります。