祁門(キームン) Keemun
祁門は、中国の南東部内陸の安徽省その南西部、世界遺産の黄山のある黄山市にあります。
気候
年間降水量は2300mmに達し、その7割近くは4~8月に集中していますが、冬は乾燥します。夏は20℃前後になり、冬の寒さは厳しく氷点下を記録することもあります。
産地の歴史
17世紀から19世紀の半ばごろまで安徽省南西部は緑茶の産地でしたが、19世紀後半に祁門紅茶が誕生すると、世界三大銘茶の生産地としての地位を確立しました。
入手困難なコングー茶
紅茶ははじめ、コングー(工夫)茶と呼ばれていましたが、これは熟練した職人の手によって作られたことからついた名前です。祁門紅茶は、そのコングー茶の中でも最上級品という位置づけをされていました。今も熟練の職人の手によって作られており、入手困難な茶として有名です。
生産時期は5~9月で、最上級品は8月ごろに生産されるものです。生産量は500tといわれますが、最上級品はその1割にも満たないといいます。
- 茶葉の外観は、針金状で細くよれている全葉タイプ(Whole leaf)
- 茶葉の色は黒色から灰黒色
- 水色は、黄味がかったオレンジ色または赤褐色
- 弱い渋みと蘭やバラの芳香を持つ
- どのような飲み方にもよく合う
