Lesson1-3 茶葉のグレード

紅茶の茶葉には等級(グレード)があります。グレードと聞くと品質の格付けのように聞こえますが、これは品質の良し悪しを指すものではありません。

紅茶は、茶葉を十分に発酵させた後熱風で乾燥させて作られますが、この紅茶を茶葉の大きさによって分けたものが紅茶の茶葉の等級(グレード)となります。紅茶の理解は、まずここから始まります。しっかりとその区別をつけられるようにしましょう。

茶葉(リーフ)の名称

nattanan726/Shutterstock.com

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Flowery orange pekoe or Tippy Flowery orange pekoe
(フラワリー・オレンジ・ペコー または ティッピー・フラワリー・オレンジ・ペコー)
FOP:枝の一番上にある新芽(芯芽)の部分で1枚目の葉のこと。

Orange pekoe(オレンジ・ペコー)
OP:先端から2枚目の葉のこと。

Pekoe(ペコー)
P:先端から3枚目の葉のこと。

Pekoe Souchong(ペコー・スーチョン)
PS:先端から4枚目の葉のこと。

Souchong(スーチョン)
S:先端から5枚目の葉のこと。

茶葉は、FOP, OP, Pの「1芯2葉」を摘み取るのが基本ですが、量産する場合には、FOP, OP, P,PSの「1芯3葉」を摘み取ることもあります。

「ペコー Pekoe」とは、茶の芯芽や白く細い産毛がたくさんついているものを意味する「白毫」の福建省読み「ペコー」に由来するとされています。19世紀の中頃から末にかけて、インドやセイロン(現スリランカ)で産毛がオレンジ色に見えるものが作られ、中国式には「橙黄白毫」と書かれました。さらに茶を淹れた時の水色も薄いオレンジ色をしていたことから、「オレンジ」の名前が付きました。ですからこの「オレンジ」は見た目のことであり、茶葉がオレンジの香りがするというものではありません。

茶葉の等級(グレード)

紅茶のパッケージには等級が記載されています。等級は上でも学習した通り、葉の大きさを表したものですが、実は統一した基準がなく国や産地によって若干の相違があります。

紅茶グレード

グレードが葉の大きさで区別される理由

このように茶葉の大きさによって区分されるのは、大きさや「より」が異なると、抽出時間に差が出て味に影響が出るためです。これは美味しい紅茶を淹れる上でも重要なポイントとなります。