Lesson13-2 美味しい紅茶を入れるための準備②水

水が紅茶に与える影響は大きく、水を理解せずして美味しい紅茶はない、という人もいるほどです。紅茶の水との関わりや必要な要素など、しっかりマスターしましょう。

②水

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お茶やコーヒーをおいしく淹れるためには、まず水が大切です。水についてて押さえておくべきポイントは下記の3つです。

  • 空気
  • 硬度
  • 沸騰

水分中の空気が抜けてしまうと、エグみが出てきます。硬度が高すぎると重く、低すぎると香りが出すぎて紅茶全体のバランスを崩します。また茶葉は100℃~80℃の間で抽出され、ジャンピングの重要になるため、沸騰させる時間やお湯の温度も重要です。

日本の水道水は紅茶に最適!

高級な茶葉を使用すればするほど、水道水を使用してもいいのかと疑問に思われる方が多いですが、日本の水道水は紅茶のためには最適だとされています。紅茶が本来もっているフレーバーや抽出するためには、空気がたっぷり含まれた汲みたての水がベストだからです。

ただし、長時間汲み置きした水や再沸騰させたお湯、魔法瓶など長時間放置しているものは、含まれている空気が少なくなっているため避けましょう。

※水道水の匂いが苦手な方は蛇口に浄水器を取り付けてみましょう。
※朝一番の水道水は滞留していたものなので、しばらく流してから使用するのがおすすめです。

 

◆空気

美味しい紅茶のための水に必要な要素の一つ目は空気です。水分中に含まれる空気や、炭酸ガスは量も重要となります。空気が少ないとジャンピングが起こりにくくなり、うま味成分も抽出されにくくなります。

やかんに水を注ぐ際には、水道水を勢いよく出して空気をたっぷりと含ませましょう。軟水のミネラルウォーターを使う場合には、少し水道水を混ぜるのがおすすめです。

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◆硬度

水の硬度は、水に含まれるミネラル成分を表す数値によって決まります。この含有量により硬水や軟水に区別されており、国によっても定義が少し異なりますが、日本ではアメリカ式が用いられており、硬度100㎎/ℓ以下を軟水、それより上の値を示すものを中硬水、硬水と設定しています。

紅茶の主成分タンニンは、水の中に含まれるマグネシウムやカルシウムと結びき、水色や味、香りを作り出します。

ちなみに、紅茶の国、イギリスの水は基本的に硬水です。ですから、日本とイギリスで同じ茶葉を使って紅茶をいれたとしても、香味も水色も大きく異なります。日本の水道水には、カルシウムなどの成分が適度に含まれているので紅茶向きといれており、適度な甘みやうまみが感じられる紅茶となります。

高価な茶葉でも、水が適していなければおいしい一杯にはなりません。それくらい紅茶と水の関わりは大きなものなのです。

  • 硬水(硬度約300程度)・・・水色は濃い茶色や黒っぽくなり強い色がでる。渋みや香りは控えめとなり、逆にコクがでやすい。
  • 軟水(硬度約70程度)・・・紅茶に適した水の硬度。フレーバーをよく引き出し、水色は美しい茶褐色となる。
  • 超軟水(硬度約10程度)・・・軟水も硬度が低すぎると、フレーバーが出過ぎて紅茶全体としてのバランスが失われる。水色は明るくなる。

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◆沸騰

おいしい紅茶のための水の知識の最後のポイントは、沸騰です。沸騰のさせ方や状態にも気を配ってみましょう。

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紅茶のための湯の沸かし方

ジャンピングが起きるように、必要な空気を十分に含ませる沸かし方を意識します。

  1. 水から強火にかける。
  2. やかんの底からでてくる泡が硬貨大の大きさとなる。
  3. 泡が音をたててはじけ、表面が波打ってきた状態がベスト。
  4. 沸騰したらできるだけ早く注ぐ

沸騰直後から沸騰後数十秒以内のお湯なら、ジャンピングも起こりやすくなります。沸かしすぎると空気が逃げてしまいますから注意してください。水が沸騰したら、いつまでも火にかけていないですぐ次の作業に入りましょう。