Lesson14-1 ストレートティー

これから様々な紅茶の淹れ方を修得していきますが、いろいろな淹れ方の基本となるのがこのストレートティーです。

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ストレートティー

淹れ方の基本・リーフタイプ

① お湯を沸かす

汲みたての水を、硬貨(5円玉)大の泡がポコポコという音をたてはじめるまで沸騰させます。熱伝導のよいやかんや、加熱が早く沸騰のタイミングがわかりやすい電気ケトルも使用しやすいでしょう。

② 茶葉を入れる

あらかじめ温めていたポットに茶葉を量って入れます。ティーカップ1杯分=ティースプーン1杯(2.5~3g)を基本の量とし、人数分入れます。

③ ポットにお湯を注ぐ

カップ1杯分がだいたい150mlの計算でお湯を注ぎます。沸騰したてのお湯を勢いよく注ぐことがポイントです。お湯の温度が下がらないように、できればやかんやケトルの傍にティーポットを置いて作業するとよいでしょう。

④ 茶葉を蒸らす

ポットの下にティーマットを敷き、すぐにポットに蓋をしたら、ティーコージーをかぶせます。(ティーコージーがない場合には、キッチンタオルやクロスでも代用ができます。)

タイマーを使用し、じっくり蒸らしましょう。蒸らし時間は茶葉により異なりますが、茶葉の大きいリーフタイプなら3〜5分が目安となります。

⑤ 軽く混ぜる

スプーンなどを使って、あくまで軽く、紅茶の濃さを均一にする程度に混ぜることもあります。混ぜすぎると渋みがでてしまうので注意しましょう。あくまで「軽く」がポイントです。

⑥ ポットに注ぐ

いつまでも茶葉がポットの中に入っていると濃くなってしまうので、別のポットを用意します。これをあらかじめ温めておき、蒸らし終わったポットから、ストレーナーを使ってこちらのポットに紅茶を注ぎ移します。

  • 最後の一滴のゴールデンドロップ(ベストドロップ)までしっかりと注ぎきるのがポイントです。
  • この作業を「ポット トゥー ポットPot to Pot」といいます。

⑦ カップに注ぐ

水色と香りを存分に楽しむために、内側が白く、広口のカップがお勧めです。溢れるフレーバーを楽しんでから、味を楽しんでみましょう。

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*ポット トゥー ポットPot to Pot

⑥の工程で最初のポットから別のポットに紅茶を移し替えた工程を、ポット トゥー ポットPot to Potといいます。茶葉が入ったままにすると、時間が経過するにつれて茶が濃く渋みやエグみが強くなるので、それを避けることができます。

また、移し替えるポットは鉄製のものは避けます。これはタンニンが鉄分と化合して風味を損なったり、水色が黒くなるのを避けるためです。

*直接カップに注ぐ場合

ポット トゥー ポットPot to Potではなく直接カップに注ぐ場合には、人数分のカップに少しずつ注ぐ注ぎ分けを行いましょう。これにより紅茶の濃さと量が均一になります。カップも移し替えるポット同様、温めておきます。

人数が多い場合には、ポット トゥー ポットのほうが調整しやすくなります。

*ゴールデンドロップ(ベストドロップ)とは

ポットから出てくる最後の一滴ゴールデンドロップ、あるいはベストドロップと呼びます。最後まで茶葉に浸かっている、一番濃い茶液です。これには後味をすっきりとさせる作用もあり、直接カップに注ぎ分けする場合には、メインゲストのカップに注ぐのがもてなしの基本です。

*茶葉が細かいタイプを淹れる場合

基本の淹れ方はリーフタイプと同様です。茶葉が細かく抽出が早い分、蒸らし時間を短くするようにします。蒸らし時間は2~3分が基本です。

淹れ方の基本・手鍋で淹れる

お湯の沸騰具合や茶葉の様子を確認しながら淹れることができ、一度にたくさんの量を作ることができる方法です。アレンジメントティーやティーバッグで淹れる際にも応用が可能です。

蓋付きの手鍋を用いましょう。

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① 手鍋でお湯を沸かす

この時も、水道水から汲みたての水を使用し、硬貨(5円玉)大の泡がポコポコという音をたてはじめるまで沸騰させるというポイントは同様です。

② 沸騰したら茶葉を人数分入れる

沸騰したら火を止めてコンロから外し、茶葉を手早くいれます。この時、お湯の中にまんべんなく茶葉を入れられるように、予め人数分の茶葉を量り、小さいな皿などに入れておくようにします。

③ 手鍋に蓋をする

茶葉を入れたら、すぐに蓋をしてタイマーをセットして蒸らします。お湯を注ぐ必要がなく、予熱により保温する手間もかからないのが手軽なポイントです。もし気になるようなら、鍋はティーマットなどの上に移すとよいでしょう。

④ ポットに注ぐ

温めておいたポットにストレーナーを使って紅茶を移します。ここでも、最後の一滴のゴールデンドロップまで注ぎきるようにします。

⑤ ポットからカップに注いで出来上がり

最後まで同じ濃さで楽しめるのが魅力的です。ティーコージーでポットを保温しておけば、30分くらいは熱いままの美味しい紅茶を楽しめます。