ミルクたっぷりのミルクティーは日本では「ロイヤルミルクティー」と呼ばれています。明確な定義はありませんが、だいたい全体の20%以上もミルクが入っていると「ロイヤル」がつくミルクティーと呼ばれることが多いでしょう。
このネーミングは日本でのネーミングであり、海外では通じないため注意しましょう。ミルクがたっぷりの煮出し式のミルクティーは、海外では「シチュードティー」呼ばれてます。手鍋などで茶葉と牛乳を煮込んで作るもので、是非マスターしたい淹れ方の一つです。
ロイヤルミルクティー
淹れ方:シチュード
「シチュード」はコクが出るので、キームンやアッサムなどの茶葉に適した淹れ方です。
① お湯を沸かす
汲みたての水を、硬貨(5円玉)大の泡がポコポコという音をたてはじめるまで沸騰させます。水の量はカップ1杯分(約170ml)の半量×人数が基本ですが、お好みでミルクとの割合を調整します。
② 沸騰したら茶葉を人数分入れる
沸騰したら火をとめて鍋をコンロから外し、茶葉を手早くいれます。この時、お湯の中にまんべんなく茶葉を入れられるように、予め人数分の茶葉を測り、小さな皿などに入れておくようにします。
③ 手鍋に蓋をする
茶葉を入れたら、すぐに蓋をしてタイマーをセットして蒸らします。鍋の温度が下がらないよう、ティーマットなどの上に移すとよいでしょう。
④ミルクを淹れる
蒸らし時間が終わったら、蓋をとり茶葉が開いているのを確認します。分量のミルクを手早く回し入れるようにし、再び火にかけます。
⑤沸騰しないように加熱する
蓋をせずに最初は強めの火で加熱します。鍋の縁に細やかな泡が立ち始めたら、とろ火にして30秒~3分煮込みます。この時、沸騰させないように火加減には常に気を配ります。
⑥ポットに注ぐ
温めておいたポットにストレーナーを使って移します。ここでも、最後の一滴まで注ぎ切るようにします。そのままカップに注ぐ場合には、鍋の中の茶葉が浮いて注ぎにくい場合もあるので注意します。
⑦ポットからカップに注いで出来上がり
お好みで砂糖を加えると、さらにコクが出て深い味わいを楽しめます。
淹れ方:ボイルド
ダージリンやウバ、ジャスミン茶などのミルクティーを淹れる場合には、ボイルドがおすすめです。茶葉の香りが生きたロイヤルミルクティーとなります。
①茶葉に熱湯をかける
まず最初に、計量した茶葉を小さなカップに入れ、熱湯をかけ、茶が馴染んで開いてくるまで浸しておきます。
②分量のミルクと水を一緒に火にかける
分量のミルクと水を一緒に手鍋に入れて、沸騰直前まで強火にかけます。沸騰してしまうとミルクの臭みが出てしまうので、沸騰しないように注意します。
③茶葉を淹れ、蒸らす
沸騰直前に火を止めて、①で熱湯にひたしておいた茶葉を加えます。そのまま蓋をして2〜5分蒸らし、ストレーナーを使って温めておいたポットに入れます。
美味しく淹れるポイント
①乾いた茶葉をミルクに直接入れない
乾燥した茶葉を牛乳に入れると、牛乳のたんぱく質であるカゼインが茶葉をコーティングしてしまい、茶液の抽出を妨げる原因となります。必ず事前に沸騰したお湯に茶葉を入れて開かせるか、もしくは小さなに入れた茶葉に熱湯をかけて開くまでおいておくようにします。
②茶葉を入れたら沸騰させない
茶葉を入れた後に沸騰させると、エグみが出る原因となったり、牛乳独特のにおいが出て紅茶の香りを阻害してしまったりするので、茶葉を入れてからは煮ないことが大切です。茶葉を入れてから火にかけるときは、火加減に注意しましょう。
③茶葉を入れてからかき混ぜ過ぎない
ミルクを入れた段階で全体をなじませるために軽くかき混ぜる場合もありますが、茶葉からエグみが出る原因となるため、あくまで「なじませる程度に」「軽く」でとどめておきます。
水とミルクの割合
ロイヤルミルクティーのミルクの濃さは特に決まりがないので、自分で好みの量を見つけましょう。基本的には水:ミルク=1:1が目安です。
ミルクの量が多くなると、子供でも楽しめるミルキーなものに、ミルクを少なくするとコクと香りを楽しめるシチュードティーとなります。
水とミルクの割合(茶葉4杯分の場合)
- ミルキー(子供向け)=熱湯1CUP+牛乳3CUP・・・75%ミルク
- バランス(一般的)=熱湯2CUP+牛乳2CUP・・・50%ミルク
- コクと香り(大人向け)=熱湯3CUP+牛乳1CUP・・・25%ミルク
