シンプルだけれどリッチな味わいのヴィクトリアンサンドイッチケーキ。紅茶との相性もぴったりです。
まずは最もシンプルでベーシックなレシピをマスターしましょう。ラズベリージャムのみをサンドするのが正統派のヴィクトリアサンドイッチケーキとされています。ラズベリージャムも簡単に手作りできます。
【材料(直径18㎝1台分)】
型を2台使用して作ります。
<生地>
- バター:110g(常温にもどす)
- 卵:110g(L2個弱・常温にもどす)
- 砂糖:110g
- 薄力粉:110g
- ベーキングパウダー:小さじ1
※薄力粉とベーキングパウダーは合せてふるっておく。
<ラズベリージャム>
- ラズベリー(フレッシュ):250g
- 砂糖:150g
- レモン汁:大さじ1
<型・仕上げ>
- 溶かしバター:適量
- 強力粉:適量
- 粉糖:適量
※ケーキ型2台の底面と側面に溶かしたバターをハケで塗り、冷蔵庫で冷やしておく。
【作り方】
<生地を作る>
① ボウルにバターを入れて砂糖を加え、泡だて器で、白っぽくふんわりとするまで混ぜる。
② 溶きほぐした卵を少しずつ加え、よく混ぜる。分離しないように注意。
③ ②に合せてふるった薄力粉とベーキングパウダーを加える。ゴムベラで、切るように混ぜ合わせるのがポイント。
④ バターを塗って冷やしたケーキ型の内側に、薄力粉をまぶす。余分な粉は、落としておく。
⑤ ③の生地を、2つの型に均等になるように分け入れる。表面を平らにならしたら、180℃のオーブンで25~30分焼く。
⑥ 焼きあがったら、2~3分おいて方からはずして、冷ます。
<ラズベリージャムを作る>
⑦ ラズベリーの半分の量を、フードプロセッサーかハンディプロセッサーにかけて、粗くつぶす。つぶしたら鍋に入れる。
⑧ 砂糖を加えて煮詰める。あくが出たら取り除く。とろみがついてきたら、スプーンの背中ですくい取ってみる。乾かして指で筋を描いてみて、あとが残るくらいの濃度になるまで煮詰め、火を止める。レモン汁を加えて冷ます。
<仕上げ>
⑨ 冷ました生地の1枚の上に、ラズベリージャムを塗る。表面にまんべんなく塗ったら、もう1枚をのせる。
⑩ 表面に粉糖をふって出来上がり。型などを使って模様を描くとよい。ジャムを塗ってから1時間後ぐらいが食べごろ。
アレンジレシピ
クリームをサンドする
ラズベリージャムだけでなく、クリームも一緒にサンドしてみましょう。固めに泡だてした生クリームや、バタークリームでもリッチな仕上がりとなります。
フレッシュないちごをサンドする
フレッシュないちごが手に入る時期にはぜひ楽しんでほしいアレンジです。甘酸っぱいいちごには、カスタードクリームを合わせてもよいでしょう。
デコレーションする
シンプルさが特徴のヴィクトリアンサンドイッチケーキですが、デコレーションすることでお茶会のメインティーフードとなります。
ショートケーキのようにクリームのデコレーションに気を遣わなくてよいため、お子様と一緒のケーキづくりにもぴったりです。
小さいヴィクトリアンケーキ
ケーキ型を小さなセルクルに変えて、小さいヴィクトリアンサンドイッチケーキをいくつも作ることも可能です。気軽なティータイムにぴったりです。
Column ヴィクトリア女王の名前をもらったケーキ
イギリスの南に位置する自然が豊かなワイト島には、「オズボーンハウス」と呼ばれる王室の別邸があり、ヴィクトリア女王はここがお気に入りだったそうです。
1861年最愛の夫アルバート公が死去すると、女王は悲しみのあまりこの別邸に引きこもるようになりました。そんなある日、オズボーンハウスで開かれたパーティーで、女王のために作られたのがこのヴィクトリアンサンドイッチケーキです。
シンプルなケーキでしたが、女王はこれを大変気に入ったといいます。以降、イギリスのティータイムの定番のお菓子となりました。


